肩こりは現代社会において多くの人が悩む症状の一つです。デスクワークやスマートフォンの使用など、長時間同じ姿勢を続けることが肩こりの原因となりやすいです。そんな時、簡単に実践できるツボ押しが効果的です。今回は、肩こりに効く5つのツボを紹介します。それぞれのツボの位置、効果、押し方について詳しく見ていきましょう。
合谷(ごうこく)
合谷は、体全体のバランスを整える万能ツボとして知られています。肩こりだけでなく、頭痛や歯痛、ストレス解消にも効果があるとされています。このツボを刺激することで、肩や首の筋肉を緩める効果が期待できます。
合谷の位置・押し方
合谷は、手の甲側で親指と人差し指の骨が交わる部分の人差し指側にあります。やや人差し指側で、骨に向かって押すとズンと響く場所です。
反対の手の親指で、痛気持ちいいと感じる程度の強さで3〜5秒押し、数回繰り返します。深呼吸しながら行うとさらに効果的です。
中府(ちゅうふ)
中府は、呼吸器系の不調を改善する効果があります。肩こりや胸のつかえ感を和らげるだけでなく、精神的な緊張をほぐす効果も期待できます。このツボを刺激することで、肩周りの筋肉がリラックスし、血流が改善されます。
中府の位置・押し方
中府は、鎖骨の外端下のくぼみから親指1本分下のくぼみにあり、小胸筋の線維上に位置します。
中指や人差し指を使って中府をゆっくりと押します。3〜5秒かけて押し、ゆっくり離す動作を5〜10回繰り返します。肩をリラックスさせながら行うと効果的です。
肩井(けんせい)
肩井は、肩こりを直接的に緩和するツボとして有名です。肩の緊張をほぐし、血流を促進することで肩こりの痛みを和らげます。このツボは特に、肩の重さや痛みを感じる時に効果的です。
※妊娠中は刺激しないこと。急激な刺激は脳貧血を起こす可能性もありますので注意してください。
肩井の位置・押し方
肩井は、首を前に曲げたときにでっぱる骨と肩先を結んだ線の真ん中、筋肉が盛り上がっていて指で押すと、少し硬さを感じる部分です。
肩井を親指で強めに押し、3〜5秒間キープします。これを数回繰り返すことで、肩の緊張をほぐす効果があります。深呼吸とともに行うとさらに効果が高まります。
※妊娠中は刺激しないこと。急激な刺激は脳貧血を起こす可能性もありますので注意してください。
手三里(てさんり)
手三里は、腕の疲れを和らげるだけでなく、肩こりにも効果的です。また、消化器系の不調にも役立ちます。このツボを押すことで、肩から腕にかけての緊張が解消されます。
手三里の位置・押し方
手三里は、肘を曲げたときにできる横じわの延長線上、肘関節の骨のきわあたりのくぼみ(曲池というツボ)と親指を一直線に結び、その線上に曲池から指3本分の圧痛があるところです。腕の外側の筋肉の上で、押すと少し痛みを感じる場所です。
親指を使って手三里を押し、3〜5秒間キープします。これを数回繰り返します。指先を使って軽く揉むようにするとさらに効果的です。
陽陵泉(ようりょうせん)
陽陵泉は、足の疲れやむくみを和らげると同時に、肩こりにも効果があります。特に足の筋肉の張りをほぐすのに優れています。このツボを押すことで、全身の血流が改善され、肩こりの症状も緩和されます。
陽陵泉の位置・押し方
陽陵泉は、ひざ下の外側にある骨の出っ張りのすぐ下のくぼみです。(足首の外側のくるぶしからひざに向かって指でなでながら上がり、でっぱった骨のすぐ下)
親指で陽陵泉を押し、3〜5秒間キープします。これを数回繰り返します。指先を使って軽く揉むようにするとさらに効果的です。
まとめ
これらのツボを定期的に刺激することで、肩こりの予防や改善に役立ちます。肩こりがひどいと感じた時は、無理をせずに専門家に相談することも大切です。自宅で簡単にできるセルフケアの一環として、ぜひ試してみてください。