今回は、下痢や軟便といったお腹のトラブルに効果があるとされる東洋医学のツボをご紹介します。
これらのツボは「気海」「天枢」「脾兪」「内庭」と呼ばれ、古来より胃腸の健康を促進するために活用されてきました。
ツボ刺激は手軽に実践できるセルフケアの一つですので、ぜひ参考にしてみてください!
1. 気海(きかい)
気海は、「気」を整えるとされ、腸の働きを活性化し便通を調整する効果が期待されます。気虚(元気の不足)を改善し、体全体のエネルギーを補う役割を持つ重要なツボです。
気海の位置・押し方

気海はおへそから指幅2本分下にあります。
中指を気海に当てて、息を吐きながらゆっくりと3〜5秒かけて押し、ゆっくり離します。力加減は心地よいと感じる程度で、これを1分ほど繰り返しましょう。リラックスした状態で行うと、効果が高まります。
2. 天枢(てんすう)
天枢は特に腸の働きを活性化する効果があるとされています。便秘や下痢といった胃腸の不調に広く用いられるツボです。
天枢の位置・押し方

天枢はおへその左右両側にあり、おへそから指幅3本分離れた位置にあります。
中指を天枢に当てて、痛みを感じない程度の強さで、ゆっくりと3〜5秒かけて押し、ゆっくり離します。これを1分ほど繰り返します。左右同時に押すと効果的です。
3. 脾兪(ひゆ)
脾兪は胃腸の機能を高め、消化不良や軟便に対して効果が期待されるツボです。また、免疫力向上にも寄与するとされています。
脾兪の位置・押し方

両手を垂らした時の、左右の肘の先端を結ぶ線と背骨が交わったところを第12胸椎と言うのですが、脾兪は第12胸椎のすぐ上側の凹みから外に指2本分離れた所にあります。
座った状態または立った状態で、拳を使って脾兪をやさしく押し込むように刺激します。左右交互に3秒間押し、これを10回ほど繰り返します。人に押してもらうことで、より効果的な刺激が可能です。
4. 内庭(ないてい)
内庭は胃腸の異常を緩和し、消化不良や下痢に効果があるとされています。食べすぎや胃もたれにも対応する万能のツボです。
内庭の位置・押し方

足の甲の、人差し指と中指の付け根の間(人差し指側の骨側)にあります。
5秒間押した後に離し、これを10回程度繰り返します。食後30分以降に行うのがおすすめです。
まとめ
これらのツボは、日々の生活の中で簡単に取り入れることができるセルフケアの方法です。
継続して刺激することで、お腹の調子が改善される可能性があります。
ただし、体調に深刻な問題がある場合は、医療機関を受診することが重要です。健康的な生活を目指して、ぜひお試しください!